ゴー宣DOJO

BLOGブログ
切通理作
2012.12.19 23:33

「みなさん日本から脱出しましょう」

 私の母親は長崎で被爆しており、どんな場合でもウムを言わさず反戦反核主義者なので、私とは必ずしも相容れない考えのところがあります。

 

 東京4区なので山本太郎に投票したとのことですが、投票結果はテレビ報道以上のものは見ておらず、「全然出てこないということは、落選したんだろうねえ」と、あえて確認してはいないようです。

 なんだかちょっとせつなさを感じます。

 

 投票行動を通して、脱原発の意志表示だけはしておきたかったということなのだと思います。

 

 実際集まった7万票は、そうした意思表示の現われと取れます。地盤も政党からの推薦もないという条件で、なかなかよく戦ったという声もあります。

 

 その山本太郎が落選した時の「はい、終わり。日本は終わりです。みなさん日本から脱出しましょう」という発言が、ネットでバッシングの対象になっています。

 

 たしかに、自分が落選することぐらい予想して、その先の展開も見据えているようでなければ、運動家としてはともかく政治家としては信頼するに値するとまではいかない人物だと思われても仕方がないでしょう。

 

 しかし、ふたたび起こる大地震で原発が事故に遭い、放射能が日本中にまき散らされることをもし本気で心配しているのなら、「みなさん日本から脱出しましょう」と言うのは、必ずしも無責任な発言とばかりとは言えないのではないでしょうか。

 

 日本の国土は大切です。政治家を目指す者がそれを放り出して逃げることを推進するなんてとんでもないのは言うまでもありません。

 

 しかしもしその国土が決定的に損なわれる可能性があるなら、同じ日本人を脱出させ、そのエートスを未来に引き継いでもらうことも重要だと思うのです。

 それもひとつの<国防>でしょう。

 

 『国防論』にも、天皇陛下がどこかで生きておられることがわかれば、たとえ国土を失っても、日本人は日本人でいられる・・・・・・という記述がありましたよね。

 

 もし原発事故で日本が壊滅的な危機に陥ったら、天皇陛下にどこかの国に移っていただくということを、いまの時点で本気で考えてる人はどれだけいるでしょうか。

 

 少なくとも日本国の政治家なら、そのぐらいのことは想定に入れていてほしいと思うのですが・・・・・・。

 
  「国土を失う」ということを想定した上で、かけがえのない国土を守ろうとする。そこを思考のプロセスとして通っていない<国防>など、本気で考えていないレベルの<国防>だと、私は思います。

第33回ゴー宣道場テーマ
「景気と幸福について考えよう」


平成25年1月13日(日)午後1時 から
『人事労務会館』 にて開催します。

年末年始に入るため、参加者募集の〆切が通常より早めになります。
参加ご希望の方はぜひ、余裕をもってお早めにご応募下さい
絵文字:重要絵文字:急ぎ


また、HP上の申し込みフォームからも申し込み可能です絵文字:重要絵文字:パソコン

上 ↑ のHPメニュー「道場参加申し込み」、もしくは下 ↓ の申し込みフォームバナー(画像)
クリックして、申し込みページにお進み下さい絵文字:よろしくお願いします
入力必須項目にご記入の上、お申し込み下さい絵文字:重要絵文字:メール

お申し込み後、記入されたメールアドレス宛に「申し込み確認メール」が届きますので、
ご記入内容に間違いがないか、よくご確認下さい。

申し込み〆切後、当選された方にのみ「当選メール」を送らせて頂きます。
当選された方は、道場当日、その「当選メール」をプリントアウトの上、会場までご持参下さい。



 道場参加申し込みフォーム

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

次回の開催予定

第119回

第119回 令和6年 11/2 SAT
14:00~17:00

テーマ: ゴー宣DOJO in広島「原爆の悲惨さはなぜ伝わらないのか?」

INFORMATIONお知らせ